女流

 狭義のプロ棋士とは、奨励会三段リーグを抜け四段以上になった、日本将棋連盟の正会員だけです。
 正式には彼らを「棋士」と呼びます。
 これとは全く別に、女流育成会で二級以上になったら「女流棋士」です。
 彼女らは将棋で収入を得ているという意味では「プロの棋士」ですが、いわゆる「棋士」ではありません。
 女性も、奨励会に入会して四段まで上がれば女流棋士でなく「棋士」になることができます。が、棋士になった女性はまだ誰もいません。女性のプロ野球選手がまだ誕生していないのと同じです。
 女流棋士は日本将棋連盟の支配下にあり、連盟の運営は全て正会員である棋士(現状は全員が男)によって行われています。女流の待遇や制度は女流棋士自身が決められない状態だったわけです。
 そこで、女流棋士による制度改革の機運が高まり、2007年に日本女子プロ将棋協会(略称LPSA)が日本将棋連盟から独立して発足しました。
 当初は女流棋士の大半がLPSAに移籍する予定でしたが、いろいろあってLPSA所属の女流棋士は17名に留まっています。日本将棋連盟との交渉の結果、両者は友好関係ということで、棋戦への参加などは暫定的に今まで通りということになっています。
 つまり現在は日本将棋連盟所属の女流棋士と、そこから独立したLPSA所属の女流棋士とがいるわけで、政界再編か、プロレスの団体抗争みたいなことになってます。


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Last-modified: 2008/05/27 (火) 11:36:26 (5823d)